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施設の業績を向上させたい

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

経営計画の作成(3)

掲載日:2016年12月28日

みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。

今回は経営計画書の具体的な作成方法について
お伝えします。

この経営計画を作成する際に私は「バランススコアカード」を活用します。

これはビジョンと計画を明確にすることで、財務数値に表される業績
だけではなく、財務以外の経営状況や経営品質から経営を評価し、
バランスのとれた業績の評価を行うための手法です。


バランススコアカードを導入することで組織ビジョンの実現・目標の達成を
目指し、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点
の4つの視点から計画を立て、その計画を、

重要成功要因→業績評価指標→アクションプラン


と現場の業務(所属単位や個人単位)まで反映させることで、従業員は
日々の業務がどのように目標達成に影響するのかを意識でき、経営陣は
視覚的、実質的に目標達成までの道のりを管理することができます。



バランススコアカードを利用することで計画の遂行状況を測りながら、
組織力・成長力・競争力を強化し成功へと導くことができます。

 

大切なのは、経営理念、経営目標をもとに、中期(3か年)の経営目標を立て、
計画づくりをするということです。


自分たちの理念(ミッション)は何か?目標(ビジョン)は何か?それを設定
した上で、現状の課題から、3か年の目標を設定します。


この目標は「うちの法人は3年後にはこうなっている!」という具体的な
目標ですので、3年というのがポイントです。5年だと遠すぎるし、1~2年
だと近すぎます。


そして、その目標を達成するための「中期経営計画」を立てるのです。
そして、この中期経営計画を立てる際にバランススコアカードを上手に
利用すると良いです。


バランススコアカード保育経営版は、私が作った概念ですが、
「財務の視点」
「保護者の視点」
「質と効率の視点」
「人財・成長の視点」

の4つの視点で考え、それぞれの視点毎に具体的に何を実行していくのか、
そしてそれぞれの施策におけるKPI(key performance indicator、重要業績評価指標)
を設定し、そのKPI管理を行います。



KPIについては、聞きなれない言葉かもしれませんが、例えば「人財・成長の視点」
におけるKPIの一つは離職率です。


低い離職率を維持しなければ、退職者が増え、結果的には、その経営目標に
到達するまでの足かせになってしまいます。



つまり、一つの目標であるKGI(Key Goal Indicator、重要目標達成指標)
に向かうために達成したい、言わば「ゴールを見据えたプロセスにおける重要指標」
ということです。


例えば、「人財・成長の視点」においては、目的は組織及び職員・スタッフの
成長・育成ですから、具体的実効策には、研修計画の改善、戦略的採用の実施、
組織図の改善、評価制度の導入、クレド作成、職員アンケートの実施という内容
を3か年かけて実施し、それらにおいて、離職率、管理職平均年齢、職員満足度、
平均勤続年数というKPIを設定し、それが改善されているかどうかを年度ごとに
PDCAで回していくのです。


是非参考にしてみてください。
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