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保育業界成功事例

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

三ヵ年で離職率3%の認可保育所の取り組み(2)

掲載日:2015年12月28日

みなさん、こんにちは

船井総合研究所の服部雄太です。

イキイキと職員が働くこと施設では、
他社がやっていなくて、この法人がやっている代表的なものは、

朝礼

です。

「はい?朝礼ならば、うちもやっているよ」
とお思いになられたことかと思いますが、
基本朝礼の
・園児や保護者の情報共有
・経営理念等の唱和
などではなく、ピグマリオンミーティングを実施している点です。

ピグマリオンについての考え方は、さまざまありますが、
"褒めあう"ということです。

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教育心理学者のローゼンタール教授が、「叱る教育」と「褒める教育」との比較実験を行ったとこ ろ、教師の生徒に対する期待や態度が、生徒たちの知能や学習の意欲に大いなる影響を与える という結果を得て、そこから導き出された現象は「ピグマリオン効果」と名づけられました。
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では、手順を紹介しましょう!

1.朝やシフトごとに会った職員ができれば1つのグループを組む
(点がなかなか取れない職員同士を入れるとよい)

2.グループで輪となり、朝礼の担当者がMTG開催
「今日の朝礼を始めます!」
(連絡事項などあれば伝えていただく)

3.ピグマリオンMTGの開催~プラスの言葉を伝える~
朝礼の最後に、ピグマリオンMTGを行います。
一人ひとりを褒めあいますが、褒めあう順を決めていただく。
そして、司会が最初に選んだ職員に対して「○○さんに拍手」
とアナウンスいただきます。

そして、みんなで拍手をし合い、プラスの感情を味わえるスタート
を切ります。

そしてこの法人では、プラスの言葉がけを行うために「笑顔サイコー」
という司会の掛け声で、グループメンバーが次いで「笑顔サイコー」
とほめる対象に言葉がけをします。
ほめる対象の表情や身体の使い方に変化が見られるまで実施します。

4.すばらしい点を見つける~気づき力の向上~
心に安心感が生まれ、状態が出来上がったら
グループメンバーがほめる対象のよい点を発表します。

後は順に従い、全員言い終わった後に拍手を行います。

5.感想~グッドアンドニュー~
ほめられた人が
○うれしかった点
○今日の意気込み
を宣言します。

あとは、ほめる対象を順番に変えていきます。

6.ハイタッチ~喜びの定着~

最後は、「今日のすばらしい日であることを"お祝い"する」
ためにハイタッチを行います。



このように
全員がほめられてスタートすることで、人間関係がよい状態で一日をスタートできます。


最初は、恥ずかしかったり、ほめるべき点がなかなか見つけらなかったり
うまくいかない点が多々あるのですが、続けることの効果は絶大です。

保育・教育指導中にも子どもや保護者のすばらしい点を見つけてあげることができ、
長所を知り、伸ばすために焦点を合わせていく

それが日常できることはこのピグマリオンMTGの効果です。

何より、仲が悪い同士の職員(厳密に言えば、情報の共有ができておらず、互いに共感できていないだけ)
同じグループになることで、会話が増え、チーム連携へと繋がっていきます。

年始、年度始まりとタイミングがいい時期ですので、
ぜひ、褒めあう環境づくりを行っていきましょう。

これが最大の採用・定着へと結びついていき、
保育士採用は、現職の保育士からの紹介が多く、紹介しあう関係性だからこそ、辞めない。

そのようなマネジメントへと結びすいていきます。

来年度の参考にしてください。

よいお年をお過ごしください!
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