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保育経営の基本を知りたい

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

園児募集時代の襲来 ~共感する保護者を増やす(3)~

掲載日:2014年10月31日

皆さん、こんにちは!
株式会社船井総合研究所の服部雄太です。

これまで2回に渡り、

子育て支援事業(未就園児教室)に取り組むことで、
入園希望者は着実に増えるということをお伝えしてきました。



今回は、幼稚園にとっては、翌年の年間収入が決まると言っても
過言ではない、入園説明会の事例をお伝えしていきます。


幼稚園は現在園児募集の真っ最中であり、
これまで未就園児教室で集まってくれた保護者や
地域の子育て家庭を対象にした"入園説明会"を実施しています。

他の幼稚園と比較検討している、未就園児教室に通うファンに
入園希望の意思を確認する機会でもあり、入園説明会中に

「入園希望」

にチェックを頂く、保護者をどれだけ増やすことができるかを
考え、入園説明会の構成を考えています。

東京都のE幼稚園では、

"人は感情で選び、理性で買う"

保護者の購買心理を理解して、入園説明会を実施しています。

具体的には、卒園児や在園児に対して、
「満足の声」「成長の喜び」「感謝したい経験」
をアンケートを取り、ムービーにして上映をします。



入園説明会は、大きくは3部構成になっており、
今回は第一弾の「希望を描かせる」をお送りします。


【説明会第一弾:希望を描かせる】


オープニングでは、「私達の教育方針」など園の考えを
これまで園長先生が発行していたお便りからメッセージ
をかき集めて、「幼稚園を卒業する時にどのようになるのか」
を子どもの写真を合わせながら、音楽と文字で伝えていきます。

お母さんは幼稚園ではなく、映画館に来たようになり、
説明会開始前に、「自分の子どももこのようになれたらな」
と希望を持ち、説明会を聴く姿勢が整います。


【希望を描かすための準備】

では、どんなことを準備していけば、
説明会の冒頭にこちら側に心を向かせることが
できるかをお伝えします。


①写真
②園の考え(メッセージ)
③音楽

の3つが必要になります。

①写真

私達のやっている"教育・保育の目指すべき姿"
"子どもが成長している姿"など園の理念に合致
している園児の写真を20枚程度準備します。


②園の考え(メッセージ)

これまでの「園だより」や園長先生がこれまで保護者向けに
リリースしてきたメッセージを最低でも過去1年分、
できれば過去三年分確認をして、

"今一度、保護者に伝えていきたいこと"

を抜き出していきます。

こちらも最低10個のメッセージはリストアップしてください。


そして一番重要なのは、
「□□保育園は、○○を育みます」
の○○の部分を完成させます。

ちなみに、E幼稚園は、
「育てます。未来に繋がるあきらめない心」
というコンセプトメッセージを過去3年分の園便りを
振り返り、創り上げました。

③音楽

最後に、10個のメッセージを象徴する音楽は浮かぶでしょうか?
そのほか、保護者が聞いて感極まる音楽を在園児の保護者にアンケート
を取ることもいいかと思います。


この3つを合わせて、ムービーメーカーを使って、
動画を作成します。

これにより保護者は、この園に入園することの喜びと可能性を
感じることができます。


認可保育園では、入園が決まった保護者へ入園説明会を
実施しているケースは多いですが、

今後は「入園を希望」又は「入園する先を検討している」
見込のある保護者に私達の保育方針を伝えなければなりません。


幼稚園の子ども園化が増えた場合、
園児募集に長けた幼稚園が保育ニーズ(保育に欠ける)のある利用者
に対してアプローチしてきます。

そのためにも子育て支援の取り組みを実施し、
その後、なぜ子育て支援を私達がやっているのか
思いや保護者の声を伝えていく仕組みを作っていく
必要があります。


では、次回は説明会第二段の「理性で説得する」を
お伝えしていきます。
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