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異業種の成功事例・トレンドから学ぶ保育経営

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

ベビーシッター問題から学ぶ

掲載日:2014年3月31日

大きな問題になっているベビーシッタービジネス。

実は私が保育業界に初めて関わり、かつ、初受注だったのが、
全国ベビーシッター協会という団体の講演依頼。

今の保育業界の大手企業が軒並み顔を揃える団体。

そして、ベビーシッター会社が100社近く属している団体。
とても思い入れのある仕事です。

日本でのベビーシッターの歴史は約25年。

多くの小さな会社が地道に作ってきた業界が
たった一人の狂った男によって崩れかけています。

この業界は市場規模がたったの300億程度の超ニッチ市場で、
保育市場の1%程度しかありませんが、
実はとても大事な役割を果たしています。

病児保育、障がい児保育、保育園から自宅への送迎、産後間もない
母親の家事支援
などなど。

要するに保育園では対応出来ない部分の隙間を担っているのです。

しかし、国からの認可がないために、
保育業界では珍しく自由なサービスを行っています。

それが今回の事件を招いたというのも事実。

もっと言えば、ようやく来年から認可事業になろうとしていた矢先に
こんな事件が起きました。

今回の事件で改めて思うのが、

「業界というのはたった一社の誤った行動により大きく変わってしまう脆さがある」
ということ。

それにより真面目に取り組んできた企業が苦しむ結果となるのです。

今回も間違いなくベビーシッターというサービスに対する消費者の目は変わります。
多くの親が、「ベビーシッターは怖い。」という印象を持つことでしょう。

逆の視点では、業界が引き締まり、サービス力が高まることも考えられますが、
一度持たれた印象を簡単には変えられません。

コンサルタントとしては、改めて安全管理、
品質管理の提案を強化しなければなりません。


ベビーシッター会社の皆様、まずは会員様に対して不安を与えないよう、
一人一人に今回の事件の事実、見解、自社の今後のスタンスを案内として送って
上げてください。

ホームページにも掲載してください。

そして、自社で取り組んでいる安全管理、品質管理の取り組みをしっかり出してください。

さらに、改めて社内でこれらの確認を研修やミーティングを通して行ってください。
こういう時は業界が一枚岩になって行動すべきです。
よろしくお願いします。


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