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保育経営の基本を知りたい

    • ライター名:下田寛之
    • 会社名:株式会社船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

差別化要素【価格】

掲載日:2008年8月22日

いつもご愛読有難うございます。船井総合研究所の下田寛之です。

前回は、差別化要素のなかでも立地に着目して説明して参りましたが、今回は、価格についてお話したいと思います。
皆様もご存知の通り、保育園は認可保育園と無認可保育園がございます。この違いにより、保育料(価格)決定方法は大きく変わってくることもご存知かもしれません。
まず、認可保育園ですが、所得により保育料(価格)が決定されています(ただし、具体的な金額は、各市町村によって異なる)。また、認可保育園は一定の基準と設備、人数、価格、営業時間のサービス面もある程度同じ枠内で決められています。そのため、大きく他の保育園と差別化することはできない可能性が高いです。

一方、無認可保育園は、一定の条件は満たさなければなりませんが、サービスを自由に選択することができます。ここでは詳細には、述べませんが、認可保育園より、助成金が少ないこともあり、認可保育園よりも保育料(価格)は高くなる傾向にあります。
上記からも分かるように、保育事業は特質上、競合園が無認可保育園の場合、価格の安さで差別化を行える可能性はありますが、競合園が認可保育園の場合、基本的に価格の安さで差別化することは難しい(もしくはできない)と考えられます。だからこそ、無認可保育園を営む場合は、「この質ならば安い」と思わせられるようなサービスを提供していくことが重要となります。

結果的に、価格は差別化要素となり得ない可能性が高いと言えます。価格が差別化要素となり得るのは、多くの場合、無認可保育園が良質なサービスを提供できていないにもかかわらず、認可保育園より価格が高いため、結果的に認可保育園が差別化しているように見えてしまっているからではないでしょうか。

経営活動を行っていく上で価格は、確かに重要な差別化要素の一つです。ただし、保育事業においては、少し考え方が異なるということを忘れないでくださいね。
次回は、接客についてお話したいと思います。

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